紡績、織布、染色の全てにおいて、欧米に勝るとも劣らない長い歴史に培われた、伝統的な感性と技法をベースに最新のテクノロジーを駆使して製造されているからです。
生産地が綿織物の岡山県の倉敷市、井原市、備後絣の広島県福山市、藍、と藍染めの徳島県と何百年もの歴史をもつ伝統産業の基盤にデニムメーカーがあり、高品質である事から広く世界中に高級品として輸出されています。
世界の貿易について、10年前にGATT(現WTO)のウルグアイ会議で国際的に合意された輸入の数量規制撤廃ですが、2005年から発効となりました。
最近の新聞紙上で報じられていますように、中国の繊維製品がアメリカ、EUに大量に輸出された結果、域内産業の保護としてセーフガードが発動されています。
日本の場合衣料に於いては、現在加工貿易を中心に数量的には、約90%の海外生産品が流通していますので過去の事となっていますが、日本を取り巻く、経済環境の変動は様々な影響を我が国に与えると思います。
加工から総合メーカー化した有力な海外メーカーの市場参入、為替レートの変動によ価格の上昇などが考えられますが、ここで考えて頂きたいのは日本から世界を展望したときに、衣料品の世界貿易に占める日本製品の比率はわずか2%にすぎないことです。
先進国のなかでも異常に低い数値です。クオーターフリーはこの超貿易赤字分野に大きな可能性をもたらしたと言えるでしょう。
ファッションは自己の表象的なものとして、人間にとって重要なものであり、風土、文化に育まれた感性によって表現される地域個性は世界が標準化しても対極として尊重されるものと思います。
またバランスの取れた産業構成を維持するためにも製造加工業は職場として重要と思います。
貨幣価値によって安い製品の供給を受けられる時代は短いものと思います。
20年前のプラザ合意以前の日本は反対の立場にいました。とすると20年後の東アジアはどうなっているのでしょうか・・。このような考え方とは異なった視点で現状認識をすると、日本の繊維産業は素材、技能のハード部分は世界のトップレベルですがこれをファッションとして強力なメイド・イン・ジャパンにするためには、ソフトとしてクリエーターのデザインが不可欠なのです。
近年、日本の感性表現をリサーチする為に世界デザイナーやメーカーが頻繁に来日していますが、デザインソース提供国から発信国に変貌させる人材の出現を期待しています。
2005年から登録を始めた機能組織ですが、コンテストを産業人材の発掘、育成としているJFDCの発展的構想でコンテストに関わった人を対象に、その後も志を持ち続けて研鑚している、自立したクリエーターを支援していくことを目的としています。昨年はオープンクローズという団体の開服万博というイベントに紹介、福岡で開催されたコレクション発表会への参加支援をしました。今年の活動計画は2年前のIFF出展時にアドバイザーとしてご支援いただき、顧問デザイナーとしてバンクに登録をいただきました。元A/Tの伝説的デザイナーで現在は(株)東京スタイルデザイナー、(株)イジットのオーナーでもある板倉慶二氏のJFDBデザイナーと業界横断の技術職人集団の匠山泊、YCPAの高技能ファクトリーがコラボレートしてコレクションを発表、販売の有志との連携を提案し機能結合によるメイド・イン・ジャパンを具現化し後に続くクリエーターの為に組織化を図る企画を立ち上げます。